だまされてはいけない。米Microsoftが鳴り物入りで発表した開発の基本方針には、本当の意味での譲歩など何も含まれていない。この10年間、PCメーカーやソフトウェアパートナーとのMicrosoftの取引に目を光らせてきた観測筋に言わせれば、「Microsoft」という単語と「基本方針」という単語はどうもしっくりなじまない。 1994年にMicrosoftとの間で交わした和解合意の条件に同社が違反しているとして、米司法省がMicrosoftを相手取った独禁法訴訟を起こしてから、今年10月で10年になる。裁判は何年にも及び、そこで提示された数々の証拠からは、OEMパートナー各社を巻き込んでのMicrosoftの無節操な商慣行が明るみとなり、結局、MicrosoftはWindowsの独占状態を濫用したとして有罪判決を下された。それ以来、Microsoftは国内外でさらに多数の独禁法訴訟を起こさ