ヒップホップは、音訳すれば「筆法」、和訳すれば「スタイル」だ。単なるファッションではない。大げさに言えば、ひとつの「生き方」だ。とすれば、それは、叱られたぐらいなことで、簡単にひっこめられるはずのものではない。 そもそも、腰パンは、囚人の着こなしをまねたもので、その意味では、まさにこの世を監獄として批評(囚人の位置から)するための筆法であり、だとすれば、なおのこと非難されたからといって改めて良いものではない。下げて穿いた以上、絶対に貫徹しなければならない。足がもつれて倒れても、だ。 私自身、反抗的な態度をとっておきながら、叱られるとすぐに謝ってしまうタイプの高校生でなかったとは言わない。っていうか、そのものだった。だから、あまり強く言える立場の者ではない。 でも、国母君も、もう高校生ではない。聞けば21歳だ。オリンピックも2回目。あれこれわかっていて良いはずの年頃だ。 とすれば、反抗を貫く