文章を読むことにより、そこに現れている「考え方」を読み取り、さらにその「考え方」が持つ力や弱点を考察したたいへん刺激的な一冊です。 概要 目次は以下の通り。 第1章 単語の思考―単語は巨大な思考単位である 第2章 語源の思考―原初の宇宙観に立ち会う 第3章 確実の思考―方法的懐疑と論理 第4章 全部と一部の思考―反証・量化・代用 第5章 問いの思考―思考に形をあたえる 第6章 転倒の思考―視点の転換 第7章 人間拡張の思考―メディアと技術の見方 第8章 擬人法の思考―どこまでがヒトか 第9章 特異点の思考―誇張法の系統樹 第10章 入れ子の思考―思考の原始構成 たとえば、第1章の「単語の思考」では、西部邁さんや小林秀雄さんを引きながら「語義縮小の思考」を、和辻哲郎さんや栗田勇さんを引きながら「語義拡大の思考」が紹介されています。 「語義縮小の思考」とは、言葉の意味を非常に狭く、つまり厳密に