2008年3月以降,「SQLインジェクション」という手法を使ったWebサイトの改ざんが相次いでいる。ラックのセキュリティ監視センター(JSOC)によると,ここ数カ月でSQLインジェクション攻撃の検知数が爆発的に増加し,8月には過去最高の17万件に達した。 多くのWebサイトでは,ユーザーの入力値などに応じて動的に表示を変える。Webサーバーはユーザーから受け取った入力値を,Webアプリケーションを通じてデータベースに引き渡す。データベースは,入力値に応じて必要な処理を実行し,その結果,得られた値をWebアプリケーションに戻す。Webアプリケーションはデータベースの出した値を反映したHTMLデータを生成し,Webサーバー経由でユーザーのWebブラウザに表示させる仕組みだ。 一連のSQLインジェクション攻撃では,攻撃者がWebサーバーへの入力値に不正なSQLを挿入することで,データベースを操作
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