製薬企業の間で、「秘中の秘」とも言える化合物ライブラリーを外部に開放し、相互に利用する動きが活発になってきました。 アステラス製薬と田辺三菱製薬、第一三共の3社は、「ドラッグリポジショニング」による新薬創出を目指し、開発中止となった化合物のライブラリーを共同で構築。競合と相互利用を始めた企業もあるほか、20社以上が提供するライブラリーを使った国家レベルのプロジェクトも始まっています。新薬開発が難しくなり、開発コストも上昇している昨今。各社が共通して抱く危機感が、オープンイノベーションを後押ししています。 3社がタッグ 開発中止の化合物ライブラリーを開放 アステラス製薬と田辺三菱製薬、第一三共は10月11日、3社が開発を中止した化合物を集めた化合物ライブラリーを使い、共同で新薬探索プログラムを行うと発表しました。 プログラムの名称は「JOINUS」(Joint Open INnovation