最後の105球目は146キロのフォークボールでした。 プロ野球記録に並ぶ1試合19奪三振。 そして28年ぶり史上16人目となる完全試合という歴史的な快挙を達成したロッテの佐々木朗希投手。右手を力強く握りしめたあと両腕を広げマウンド上で笑顔を見せました。 プロ3年目の20歳。“令和の怪物”と言われてきた佐々木投手は、なぜこの試合で覚醒したのか?関係者の証言も交えて振り返ります。 (スポーツニュース部 記者 森脇貴大) しなるようなフォームからの剛速球。 目の前でプロのバッターが次から次へと三振に倒れていく。 その数が増えるにつれ、スタジアムのざわめきが大きくなりました。 「違うスポーツを見てるみたいだなあ」 記者席でスコアを記入していた私の隣でアナウンサーがつぶやきました。 2022年4月10日。日曜日のZOZOマリンスタジアム(千葉)。 ロッテ対オリックスの3回戦。佐々木投手にとって今シー