第2次大戦中、激しい戦闘が繰り広げられた北マリアナ諸島・サイパン島で自決寸前だった日本兵と日本の民間人が立てこもっていた洞窟に単身乗り込み投降させた日系米兵の息子が共同通信の取材に応じた。130人の命を救った父親の捨て身の説得がどう語られたか自身の耳で聞きたいと、日本兵らの家族を捜している。 当時、陸軍2等軍曹だった日系2世の故ボブ・ホイチ・クボさんの長男で米カリフォルニア州サンノゼに住むローレンス・クボさん(67)。 クボ軍曹は軍情報部に日本語能力を見込まれ、太平洋戦線に派兵された。1944年7月、歩兵師団の一員としてサイパンに上陸した。 同6月中旬から始まったサイパンの戦闘は激烈を極め、追い詰められた日本兵や沖縄などから連れてこられた民間人の多くは投降を拒み自決。両手を挙げ「天皇陛下、万歳」と叫びながら崖から海へ身を投げた。 ローレンスさんによると、7月26日、日本兵数人が100人を超