日本映画は風景を描く 世界を代表する三つの国の映画産業――アメリカ映画とフランス映画、そして日本映画の違いって何だろうか? そういう問題提起がある。 観点はさまざまにあるから単純化しすぎるのは危険かもしれないが、こういうひとつの切り口がある。「アメリカ映画は物語を描き、フランス映画は人間関係を描き、日本映画は風景を描く」。ハリウッド映画は完璧なプロットの世界で、物語という構造を徹底的に鍛え抜いて作り上げ、導入部からラストシーンまで破綻なく一本道を走り抜けられるように構成されている。 フランス映画の中心的なテーマは、関係性だ。夫婦、父と子、男と愛人、友人。そこに生まれる愛惜と憎悪をともに描くことによって、人間社会の重層性を浮かび上がらせる。 日本映画は、風景を描く。自然の風景という意味ではない。目の前に起きているさまざまな社会問題や人間関係の葛藤、他人の苦しみ、さらには自分の痛み。われわれに
柴崎芳太郎らの測量隊が剱岳(写真左)の周辺で測量をする場面 (C)2009「劔岳 点の記」製作委員会明治時代に使われた「三等経緯儀」で柴崎芳太郎役の浅野忠信(左)が測量をする場面 (C)2009「劔岳 点の記」製作委員会柴崎芳太郎=柴崎家提供 20日に全国公開される映画「劔岳(つるぎだけ) 点の記」(木村大作監督)に、測量業界が熱いエールを送っている。映画は明治期に「日本地図最後の空白地点」を埋めるため、当時未踏峰とされた北アルプス・剱岳に測量官らが挑む物語。「おくりびと」で納棺師が脚光を浴びたように、映画で測量士が注目されればと期待しているのだ。背景には、深刻な人材不足や業界の激変がある。 測量技術者でつくる日本測量協会は、富山県で本格的なロケが始まった07年夏以降に、ホームページに出演者らのインタビューを掲載。PRを続けている。協会の月刊誌「測量」も毎号、特集を組む。今年1月からは
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く