かっこ悪い自分を認めるのはむずかしい。よく犯しがちな間違いが「たしかに俺はかっこ悪いかもしれない。でも俺は不器用だからそうするしかない」的なことを自分で思ったりいっちゃったりすることで、それはかっこ悪い自分を認めているんじゃなくて、ただのすりかえです。マンガの読みすぎです。自分を変える気がねえってことは、自分では自分がかっこ悪いなんてみじんも思ってねえってことだものね。悪質なヒロイズムです。そんなのにだまされちゃダメだ。認めるというのは、受け入れることだもの。かっこ悪い自分を受け入れるんだとしたら、そのかっこ悪さにともなうイタさとか恥ずかしさとかみじめさとか情けなさとか後悔とか嫌悪とかをちゃんと引き受けなきゃダメだ。そんなんつらくてあたりまえだ。そこはもうしょうがない。でもそれを粛々と成しとげられたなら、もうかっこ悪いままの自分でもなく、ちょっと違う自分になれるんだろうと思います。たぶん。