パソコンやスマートフォンなどの液晶画面を長く見続けるような生活スタイルの広がりとともに、画面から出る青色の光「ブルーライト」の人体への影響に関心が高まっている。大量に浴びれば目に有害とされる一方、睡眠・覚醒リズムの調節に重要な役割を担うことも分かってきた。医師らが研究会を発足させるなど、ブルーライトと賢くつきあう方策を探る動きが活発化している。 ■LEDに注目 太陽の光は白っぽく見えるが、プリズムで分けると赤、黄など波長の異なるさまざまな色の光が含まれている。このうち青く見える光がブルーライトだ。波長は約400~500ナノメートル(ナノは10億分の1)と紫外線に次いで短く、エネルギーが強い。角膜や水晶体では吸収されず、目の奥の網膜まで届く性質もあるため、光が強いと活性酸素が増加して網膜を傷めてしまう。 光の有害性を研究している労働安全衛生総合研究所の奥野勉部長によると、日常生活で私たち