「コレステロール値が高いほうがずっと長生きできる」(浜崎智仁著)p120-122 このように、魚油のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)と心血管疾患の関係が明らかになってきた。さらに最近では、魚油に関する研究でいちばん熱い部分が、心臓から脳に移ってきた感がある。 魚油に関しての神経系分野での研究を紹介しよう。魚油についてはこれまで、EPAが「うつ病の治療に有効」という研究があるし、われわれの研究で、魚油が「攻撃性を制御する」ことがわかっている。 加えて、最近とてつもない論文が発表された。「精神疾患の予防」に魚油が有効だというのだ。これは、証明力の強い介入試験で確かめられた。 被験者は13~25歳の81人で、皆が精神疾患の症状を呈していたり、一時的な精神疾患を経験したり、あるいは精神疾患に罹患しやすい状況や特性を持つ。いずれも、かなりの危険因子を持っている人たちばかり