弘道会関係者に情報を漏洩したとして逮捕された愛知県警捜査1課警部・倉木勝典容疑者。暴力団排除が叫ばれる時代に発覚した癒着は、市民への「最大の裏切り」だ 指定暴力団山口組の最大勢力とされる弘道会(本部・名古屋市)を管内に抱える愛知県警が揺れている。弘道会周辺者に捜査情報を漏洩(ろうえい)したとして、9月19日に地方公務員法(守秘義務)違反容疑で捜査1課の警部が逮捕された。漏洩先は、暴力団捜査を担当していた別の警部が電話で脅された事件で逮捕、起訴された男。男の公判では「県警に内通者がいた」とする“爆弾発言”が相次ぐ。県警と弘道会の癒着は長年囁(ささや)かれてきたが、その「噂」が実態を帯び始めた。背後に蠢く「夜の王」 捜査1課警部、倉木勝典(かつのり)容疑者(55)の逮捕劇の背景にいたのは、名古屋を中心に風俗店やキャバクラ店などを展開する「ブルーグループ」代表、佐藤義徳容疑者(56)=地公法違反