「悪質タックル問題」は発生から1年半が経ち、反則行為をした選手の不起訴処分が発表され、一応の決着を見た。現在、日大アメフト部は下位リーグで全勝を続けている。だが、本当にすべて終わったのか。チームの主力は「歯車がかみ合っていない」と話す。ワイドショーで連日放送された騒動で、メディアは「色仕掛け」までして選手を追いかけ回した。アメフトファン以外も巻き込んだ狂乱が、学生に残したものとは。過熱報道を受けた選手たちが、当時を振り返る問いかけに口を開いてくれた。 横浜国大戦にも勝利し、全勝で首位。日大は最終戦にも勝って、優勝してのTOP8への復帰を目指す(筆者撮影)11月17日、実質2部リーグの関東学生「BIG8」の試合に、多くの観客と報道陣が集まった。 メディアの注目は、1人の選手に集中した。腕の太さは他を圧し、ももの裏などユニフォームの下の筋肉もはちきれんばかり。大学屈指の実力者と評されながら、今