2006.11.08 溝口健二を見る。 カテゴリ:ヒラカワの日常 やっとアマゾンから、溝口健二のボックスが届いたので 早速、「雨月物語」「山椒大夫」を見る。 古い映画である。 なるほど、これが海外においても世評の高い溝口かと、 思って見るのだが、どこがどういいのか、なかなかわからない。 しかし、話の展開が面白くて思わず引きこまれる。 見終ってみれば、なるほど三年連続で、ベネチア映画祭で入賞ということがうなずける傑作である。 映画は機会があれば是非見ていただきたいが 映画の中の日本、平安期、江戸期の日本の一般の人々の生活の あまりの貧しさをあらためて思い知らされる。 道らしい道も無い荒野にできた集落には、 泥と藁葺きの粗末な家が点在し、そこに生きるものが身にまとっているのは襤褸布である。 現代文明の萌芽も見当たらない生活のなかで、 自然の力は強大で飢饉、災害に対しては人間はほとんど無力であり
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