おおつか・さだお/博士(人間健康科学)。公認心理師、臨床心理士。京都府臨床心理士会理事(医療保健部局担当)、公認心理師の会医療部会専門委員。精神科病院・総合病院などの勤務を経て2017年から現職。日本漢字能力検定協会の協力を受けて、読み書き能力の発達に関する研究をおこなっている。著書に「精神科臨床とリカバリー支援のための認知リハビリテーション:統合失調症を中心に」など。 文章作成能力に影響するのは書字だけ ――ICT化が進むなかで、漢字を何度も手書きで練習させることを疑問視する声があります。 私たちの研究では、漢字を手書きで十分に練習することが、文章作成の能力に影響を及ぼすかもしれないことが分かりました。小学校から高校までの間に手書きで漢字を覚えることは、高度な言語能力の発達にとても重要なことなのです。 ――研究の概要を教えていただけますか。 京都と大阪の複数の大学から募集した大学生・大学