大排気量多気筒エンジンの豊かなトルクとなめらかさでシュルルルと走る…のが、ジャガーのサルーンの持ち味。ましてフラッグシップの『XJ』であれば、なおさらだ。 ところが最新モデルでは、時代の趨勢で、何と2リットルの4気筒ターボチャージドエンジンが搭載された。ここ最近『XF』や『レンジローバー・イヴォーク』で試乗済みだったが、「さすがにXJにはマッチしているかどうか…」と心配に思えたのは事実だ。 が、実際のところは、まったく問題なしだった。オールアルミ製で138kgという軽量コンパクトな2リットルエンジンは、見るからに車体中央寄りに搭載されている。スペックは240ps/340Nmだが、最大トルクは2000~4000rpmの幅広い帯域で発生。これに効率的な8速ATが組み合わせられ、メーカーの資料によれば、0~100km/h加速は同じエンジンのXFより速い7.5秒という。なので走らせてみれば実に軽妙