崖っぷち 海洋生物の多様性を支えるサンゴには絶滅の危機もささやかれる BARRY DOWNARD/GETTY IMAGES サンゴが崖っぷちに追いやられている。海水は温度が上昇し、酸性化が進んだ。ほかにも人間の活動のさまざまな要因がストレスとなり、サンゴ礁は今世紀中に絶滅する可能性もある。 健康なサンゴ礁に依存している海中生物は、約4000種の魚類を含めて全体の25%に及ぶ。そのため、サンゴが絶滅すれば海の多くの生物が道連れになる。 だが、希望の光はある。先月サイエンス誌に発表された論文によれば、海水温の上昇に適応できるサンゴは、その耐性が次世代に受け継がれるというのだ。しかも、その確率はかなり高い。水温上昇によるストレスを受けているサンゴの中でも生存率には違いがあるが、その差の87%は親の世代が水温上昇に強かったかどうかで決まるという。 「高温への耐性はただ進化しているだけでなく、大変
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