記事:平凡社 書籍情報はこちら 差別を受けた当事者でない者が、差別を非難する時代へ――。綿野恵太氏は、現在生じている差別批判のロジックの変化、そのポイントは、「アイデンティティ・ポリティクスからシティズンシップへ」である、という。この認識は、どんな事象・言論・事件・出来事に見出すことができるだろうか。この変化を認識するとどんな効用があるだろうか。シティズンシップの時代が抱える対立や葛藤、そして困難を検証する。 対談後編では、シティズンシップのロジックと、監視国家・管理国家の進展や、進化心理学的な見方の台頭がどんな関係にあるか、などが論じられます。 ≪前編≫はこちらより 左右両方に共通する管理社会化 千葉:最近、「普通に人が生きるとはこういうことだ」という規範性がすごく前面に出てきているように思うんですね。 例えば、結婚もそうだし、性的に刺激的なものをあまり目にしたくない、とか。まあとにかく