満点以外を認めてきたのが、学校教育の根本的な誤りだと思う。 実際、社会では満点以外は認められていない。たとえばクライアントに資料を提示して、その内容を説明できないのでは話にならない。自身が持ち出した資料なのだから、その内容は完璧に理解している必要がある。 従来の学校教育では、そのための訓練が全く行われていない。 歴史の試験をして、100点中99点を取ったなどというのは、全く誇れることではない。ビジネスならば、顧客から質問を受けて答えられない―あるいは当てずっぽうで間違った返答をする―のと同じこと。人として羞ずべきである。 ほとんどの日本人は、「何かを理解した」という経験をしないまま社会に出る。 それでは、この「何かを理解する」とはどういうことか?たとえば、法律を学ぶことを念頭に置いた場合、最低でも以下のようなことができなければならないだろう。 ある法令の制定や改正の経緯を説明できる 条文や