東京証券取引所が鳴り物入りで導入した次世代高速取引システム「アローヘッド」は、年明けの稼働から1カ月が経過した。売買注文の処理スピードは「目の瞬きより速い」0.002秒と、世界の取引所では最速水準を実現。海外マネーを呼び込み、低迷する株式市場の活性化の切り札として期待がかかる。一方、上海などアジアの取引所が急発展するほか、民間の私設取引システム(PTS)の台頭も著しい。東京ビッグバン(金融制度改革)から10年以上が経ち、日本の株式取引をほぼ独占してきた東証に大競争の波が押し寄せている。 日本航空の再建問題が大詰めを迎えていた2010年1月14日――。東証の株式部や株式売買システム部はほっと胸を撫で下ろしていた。この日、日航株は1銘柄として過去最高の出来高10億株を記録。注文件数は35万に達したものの、アローヘッドが難なくさばいたからだ。 東証関係者が思い起こしていたのは、2006年1月の「
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