回復が見込めなくなった終末期のがん患者の治療方針を決める際、中小の病院の4割が、患者本人の意思よりも家族の意思を優先して決めていることが、東京医科歯科大学のグループの調査で分かりました。 グループでは、患者本人の意思を優先するには回復が見込めないことを伝えないといけないが、その際必要となる心のケアなどの専門スタッフが十分にいないことが理由ではないかと指摘しています。 東京医科歯科大学の松島英介教授らのグループは、回復が見込めなくなった終末期のがん患者の治療方針を決める際の対応について、全国の病院にアンケート調査を行い、1200余りの病院から回答を得ました。 その結果、ベッド数が300以上の大規模病院では全体の7割が患者の意思を優先していると答えたのに対して、ベッド数が300未満の中小の病院では、4割が家族の意思を優先していると答えました。 グループでは、患者本人の意思を優先しようとす