《ステーキと偽り革靴提供 食材偽装、滋賀でも》。こんな見出しのパロディー記事を掲載している“ニュースサイト”がある。4月で創刊10周年を迎える「虚構新聞社」(本社・滋賀県)だ。「現実と虚構の区別をあいまいにするような報道」を“社是”とし、あり得そうであり得ない嘘記事をインターネット上に提供している。年間ページ閲覧数1800万超の知る人ぞ知るサイトだが、誰が何のために配信しているのか。33歳の好青年 「『虚構新聞社』でお届けはありません」 虚構新聞社は電話番号案内(104)にも登録されておらず、本社所在地も「滋賀県」としか公表されていない。同社のサイトには「1880(明治13)年4月1日の創刊」とあるが、産経新聞の取材では、実際の創刊は平成16年4月。虚飾に満ちた“ニュースサイト”であることは間違いなさそうだ。「社主」を名乗る男性が、匿名を条件に取材に応じた。 「幾度の廃刊の危機を乗り越えな