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  • 作った人の顔を見てみたい - レジデント初期研修用資料

    ソニーが新しいAndroid 携帯を発表して、開発者の人が、インタビューに答えていた。 「特徴を教えて下さい」という質問に対して、開発者は「デザインにあると思います」と答えていて、これは何か違うような気がした。 作った人の自慢話が聞きたい 新しい携帯電話はたしかにきれいなデザインで、薄く作られていて、全体が弓のように反っていて、デザインは特徴的なのだけれど、 特徴が「デザインにあると思います」という答えかたは、エンジニアの言葉ではないような気がした。 エンジニアはそれを作った人なのだから、発表を行ったその時には、まずはユーザーに向かって「こう使ってほしい」という言葉が聞きたかった。 それは「注文」であって「特徴」ではないけれど、特徴というものは、目的だとか、ユーザーへの注文抜きの、単独で語られてしまうと、 どこか他人行儀に聞こえてしまう。エンジニアは、これから発売される製品にとっての「一番

  • 読みやすさという価値のこと - レジデント初期研修用資料

    ずいぶん前から作っていた原稿が、ようやくとして出版された。出来上がったを、原稿の下読みを手伝ってくれた若い先生方にあげたんだけれど、「ずいぶん読みやすくなったんですね」なんて、驚かれた。 外からみて分かりにくいものの価値について。 読みやすさは分からない 原稿の読みやすさという価値は、というプロダクトを外から眺める人から見ても、分からない。世の中には、読みやすいと、読みにくいとは確実にあるけれど、同じ原稿を、作者が書いたそのままをにしたものと、編集者が手を加えて、読みやすくしたものと、両者を比較できる機会というのは、そう滅多にないだろうから。 読みやすさは、たぶん作者の側からも、よく分からない。を書いている側は、同じ原稿を、になるまでに何十回も読み返すから、編集者が原稿に手を入れる最終段階になると、もう書いた内容の大半を暗記してしまう。その内容に慣れすぎてしまって、今さらそ

  • できないことのデザイン - レジデント初期研修用資料

    PCを操作するためのインターフェースは、紙テープからキーボードへ、ウィンドウとマウスへと、進歩した。PCの性能が向上して、できることが増えていく一方で、マウスやウィンドウといった、ユーザーから見たPCの顔は、「PCにできないこと」が、より分かりやすく伝わる方向で改良された。 その機械に「できない」ことをより分かりやすく伝えることが、デザインの役割なのだと思う。たとえばコンピューターを動かすための道具が、未だにパンチカードから進歩していなかったなら、ほとんどのユーザーは、マウスをクリックする代わりに、コンピューターを「呪符」で動く魔法の道具みたいに考える。世界のどこかに、「なんでもかなえる魔法のカード」があるはずだから、エンジニアはきっと、毎日のようにお客さんから怒鳴られる。 無茶なことをいう人が増えた 「あと4時間したら海外に出かけるから、今からこの下痢を止めて下さい」とか、子供が怪我して

    inava
    inava 2010/03/29
    『限界を想像しやすいデザイン』特に日本社会は万能性を求めてるような気がする。
  • ガタがあるからうまくいく - レジデント初期研修用資料

    先週の日曜日には、熱を出した子供さんが100人近く来た。休みが明けて、外来が始まって、 もちろん「それ以上」を覚悟していたのだけれど、外来は、平和なままだった。 インフルエンザはたしかに流行しているんだけれど、パンク寸前の休日外来は、 みんな「休みだから」病院に来てたわけで、「熱が出たから」病院に来た人は、実は案外少なかった印象。 遊びが減ってこうなった 社会から「遊び」要素が減って、平日にみんな、休めなくなった。 土日をずらして営業していた病院というのもあって、一時期はうまく機能していたんだけれど、結局みんな止めてしまった。土日外来の収益自体はよかったのだけれど、世の中が土日休みで回ってるから、役所とか学校とか、「平日」を要求する場所がシビアになって、スタッフに子供ができると、組織が瓦解しちゃうんだという。 世の中の遊びが減って、しわ寄せが、緊急避難装置的な場所に集まって、結果として、救

  • 「当直医学」を作ってほしい - レジデント初期研修用資料

    できれば雑誌の連載とか、なにか公的な文章として残る形で。 「総説」は役に立たない 患者さんはみんな違うから、医療という分野においては、 議論の土台になる「一般」というものが、定義できない。 病気についてはだから、「一般的にこうだと私は思う」という書きかたが難しくて、 どうしても、誰かの論文を引っ張って、「○○らはこう述べている」という書きかたしかできない。 どれだけたくさんの「○○ら」を引用したところで、その文章を書いた作者自身が、患者さんと当たって どういう治療を選択するのか、あるいはある病気に対して、「一般的には」どうやって対処するのが 一番無難なのか、読者として、一番知りたいことは、あんまり書かれない。 「エビデンス」なんかよりも、「言質」がほしいな、といつも思う。 論文どおりのやりかたを行うためには、その患者さんが、議論の余地なくその病気を発症している 必要があって、そういう人たち

  • 同意獲得ゲームとしてのネットコミュニケーション - レジデント初期研修用資料

    実世界でのコミュニケーションが、「合意形成ゲーム」であるのに対して、 ネットコミュニケーションというものは、「同意獲得ゲーム」なのだと思う。 ゲームの目的が違うから、おしゃべりの戦略は異なってくるし、ゲームが違うから、 ネットで支持を集めた言葉というものは、ネットの壁を越えて、実社会に浸透できない。 コミュニケーションの大きさと深さ 「2ちゃんねる」みたいな場所には、何となく、「話を聞いたら、それをもっと面白くしないといけない」という、 プレッシャーみたいなものが働いている気がする。 物事を分析する方向で「面白く」するのは大変だから、たいていは、「動物を見た」というお話が 「狼を見た」になって、「狼が襲ってくるぞ」に進化していく。 「ラーメン屋さんのスープが夕方になると塩辛くなる」理屈と同じで、掲示板みたいな場所に留まって、 そこにいる人たちからの同意を獲得しようとすると、話題はどうしても

    inava
    inava 2009/09/03
    ネットコミュニケーションというものは、「同意獲得ゲーム」なのだ/ずっと感じていたことを一言で言われた
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