結婚情報サービスの歴史について 江戸時代中期には、すでに「慶安」と呼ばれる結婚を斡旋する職業的集団が存在していました。 その名前の由来は、大和慶安という江戸木挽町の医師が、医療よりも縁結びに力を入れていたことからきています。 人脈も豊富でインテリであった町医者は、地域の信望も厚く、縁結びにふさわしい存在だったようです。 明治時代に入ると、幕末から西南の役までの相次ぐ戦いで若い男性が減少し、地方から都会へ人が流れ込んできた時代背景も相まって、結婚斡旋業が繁盛しました。 慶安では当初、雇用斡旋も行っていましたが、利益が薄かったため、次第に結婚斡旋に重点を置くようになりました。本格的な結婚相談所の第一号は明治13年に誕生しました。 大阪の山口吉衛門が当局から許可を得て、「養子女婿嫁家妻妾縁組仲媒取扱所」という看板を掲げたのが最初です。 この看板に「妾」という文字が含まれているのは、当時の風潮を反