(2014年1月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 「生産者は、自分の製品を仕上げたらすぐにそれを売ってしまいたいと考える・・・(手に入れた)お金を処分する唯一の方法は、製品か何かを買うことだ」 フランスの経済学者でビジネスマンでもあったジャン・バティスト・セイによるこの言葉は、1803年に記されたものかもしれないが、今日でも世界中のサプライサイド(供給サイド)経済学者のマントラであり続けている。税金を引き下げよ、生産を増やせ、そうすれば後は経済が自力で何とかする、というあれだ。 211年間も進歩しない公式経済理論 先週、同じフランス人のフランソワ・オランド大統領が「L'offre crée même la demande」と発言した。「供給はそれ自身の需要を創り出す」と訳される、いわゆるセイの法則である。 そう、今日のフランスにおける真の政治スキャンダルは、オートバイのヘルメットを