■中国には「開門七件事」という言葉がある。意味は暮らしを立てていくうえで必要な7つのもの。 それは、柴・米・油・塩・醤・醋・茶。最近、このうち食品でない柴をのぞく米・油・塩・醤・醋・茶については、すべて品質や安全性が問題になっている。 ・米 土壌汚染で一部地域ではカドミウム米とか問題になってきている。 ・油 ニセ食用油(製油工場の排溝からとった油を業務用ラードとしてうったりした事件があった) ・塩 密造ニセ塩(広東では工業塩が食塩として市場に出回っていたことが発覚) ・醤 ニセ醤油問題(背筋も凍る髪の毛醤油) ・醋 ニセ醋(これはあるらしいが、あんまり問題になっていないな) ・茶 残留農薬が一番ひどいらしい ■このなかで hiroponさんからもリクエストいただいた密造塩について、今回はとりあげる。 ■中国社会の必要が生んだ? ニセ塩がなくならないわけ とりあえず、健
■最近書いた、環境問題がらみの原稿のトラックバックをみると、多くの読者が中国の食の安全問題に興味をもっているごようす。自他ともにみとめる食いしん坊の私は、実は食の安全を気にするより、命けずってもおいしいものを口にいれてしまうタイプ。ふぐのキモとかね。しかし、やはり最近の中国の食の安全には警鐘を鳴らすべきだと思う。ちょうど本紙で連載していた「食の政治学」もおわったことだし、こんどは「 食の安全学」というタイトルで、中国の食の現状を何回かにわけて紹介しよう。 ■ちなみに、この「民以何食為天(民は何の食をもって天と為すぞ)」のタイトルなのだが、おそまきながら最近よんだ「民以何食為天~中国食品安全現状調査~」(中国工人出版社)からいただいている。今年1月に出版されて、ずっと積ん読状態だったが読み始めると一気だった。昔「中国農民調査」(邦訳は文芸春秋刊)という本が話題になったが、それと同じくドイツ
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