息子は今年の夏に5歳になる。もうそんなになるのかぁと時たまに思う。 そう思っているのは俺だけではなく彼自身もそうなようで、彼は今まだ自分にはできないことを見つけるにつけて、今はできないけど5歳になったらできるで、6歳になったらできるで、と自分の伸び代のアピールに余念がない。 少なくとも今のところ、ぼくたち両親と彼とのあいだには嫌だと思ったら嫌だと言える信頼関係があるらしく、ぼくは度々息子に怒られる。最近ぼくが一番多く怒られるのは彼が何かヘマをこいて痛い目を見た時に笑ってしまった時だ。 部屋中に折り紙をばら撒き遊んでいる。そんな折り紙だらけのフローリングの居間をしっちゃかめっちゃかに走り回る。折り紙に足を取られてすっ転ぶ。すってんころひんとひっくり返って頭をしなやかに床に叩きつけて、一瞬前まで満面の笑みではしゃぎ回っていたのが嘘だったかのように大きな泣き声をあげる。俺はそんな彼を見ると笑って