財務省が13日発表した2014年11月の国際収支(速報)によると、貿易や投資による日本と海外のお金のやり取りを示す「経常収支」は、4330億円の黒字だった。前年同月の5969億円の赤字から大幅に改善し、5カ月連続の経常黒字となった。原油価格の下落で貿易赤字が縮小したほか、日本企業の海外での稼ぎが増えた。 輸出額から輸入額を差し引いた「貿易収支」は、赤字幅が前年同月から42・4%縮小して、6368億円の赤字だった。原油の輸入額が、価格下落や輸入量の減少で、同21・6%減だったことが影響した。 企業の海外子会社の稼ぎなどを反映する「第1次所得収支」は、同44・4%増の1兆2760億円の黒字だった。比較できる1985年以降、11月として過去最大となった。これで第1次所得の黒字は14年1~11月で17兆円超となり、前年の16・5兆円を上回った。