インカ帝国の遺跡で最も有名なのは、マチュピチュ山とワイナピチュ山の間に位置するマチュピチュ遺跡だろう。約500年前に造られたマチュピチュは標高約2400メートルの場所に位置している。 ウルバンバ渓谷を見下ろすように岩壁の上に作られた段々畑では穀物が育てられ、1000人の人々の暮らしを支えるのに十分な湧き水も湧いていた。 しかし、なぜマチュピチュはこのような到達しにくい場所に造られたのだろうか。宗教的に重要な場所だという説もあるが、米国地質学会の会合で発表された研究論文で新たな事実が判明した。リオグランデドスール連邦大学が現地調査と航空写真の分析を行った結果、この遺跡は断層が交差する場所にあることが判明した。 マチュピチュは、北東から南西に伸びる断層と北西から南東に伸びる断層が交差する場所に建てられている。個々の寺院や建造物も断層に沿って並んでいるという。これは偶然ではなく、マチュピチュの人