11月24 國分功一郎『スピノザ』(岩波新書) 7点 カテゴリ:思想・心理7点 副題は「読む人の肖像」。「肖像」という副題からはスピノザという哲学者についてのスケッチのようなものかな? と一瞬思いますが。本書は400ページを超えるボリュームで、スピノザの主要な著作を「読んで」いきます。 スピノザはデカルトを徹底的に「読む」ことから哲学を始めたわけですが、本書はそれを追体験しながら、スピノザの主要著作である『エチカ』を「読む」という構成になっています。 スピノザの全体像をラフに描く前にいきなりテキストの読解に入っていくので、スピノザやこの時代について知らない人にとっては最初はややハードかもしれませんが、読み進めていくと徐々にスピノザという哲学者の特徴が見えてくると思います。 実は自分はスピノザの著作を読んでいないので、本書のスピノザの読解がどれくらい妥当性のあるものなのかということは判断で