KANDYTOWNの終演や舐達麻の躍進、BAD HOPの東京ドームのラスト・ライヴと解散、さらに千葉雄喜の始動と新たな若い才能の台頭。そして、ストリートとインターネットの関係の複雑化、ジェンダーの多様化、多種多様なオルタナティヴの開花も進行している。2020年代の折り返し地点を目前に、再び大きな転換点を迎えたかにみえる日本のヒップホップ。そんなシーンの最前線で活躍するアーティストやレジェンド、フェスやその主催者などへの取材を通して、「ヒップホップ・ジャパンの時代」を多角的に検証する短期連載。 舐達麻は、近年の国内のヒップホップの最大のインパクトのひとつだ。BADSAIKUSH(バダサイクッシュ)、G-PLANTS(ジープランツ)、DELTA9KID(デルタナインキッド)から成るグループの活躍は景色を一変させてしまった。楽曲やリリックだけではない。そのファッションや言動やタトゥー、警察権力を