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ブックマーク / gendai.media (22)

  • 「マンガや小説にお金を使わない中高生」を、どう受け止めるべきか?(大橋 崇行) @gendai_biz

    全国の多くの大学の中には、少し前まで高校生だった1年生向けの初年次教育で、まずは自己紹介のやり方から指導しているところが少なくない。そこで多くの大学生が言及するのは、好きな漫画小説映画ではなく、「好きなYouTuber」だ。こうした現象は、現代の若者、特に中高生がどのようにコンテンツを受容しているのかを反映しているのではないだろうか。 最近「中高生が小説やマンガを読まなくなった」「彼女ら、彼らがコンテンツに支出するお金が減っている」という意見を目にする。これらを検討するにあたって、まずは筆者の専門であるライトノベルと、無料で読める小説投稿サイト「小説家になろう」の例から話を始めたい。 ライトノベルは大人のもの? 「10代をターゲットにしていたライトノベルの中心的な読者は、現在、30代以上になっている」。ライトノベルをめぐって、そのように言われることが少なくない。 たしかに、小説投稿サイ

    「マンガや小説にお金を使わない中高生」を、どう受け止めるべきか?(大橋 崇行) @gendai_biz
  • 意外と知らない…『転生したらスライムだった件』が常識を超えて「爆発的ヒット」したワケ(飯田 一史) @gendai_biz

    2010年代に商業的成功を収めた『転スラ』 伏瀬『転生したらスライムだった件』は、著者が丸山くがね『オーバーロード』の影響を受けて「小説家になろう」で2013年2月から連載し、2014年5月からマイクロマガジン社より書籍版が刊行され、2015年3月から始まったマンガ版は18年10月からのTVアニメ化以降、講談社の決算を左右するレベルの爆発的な売上となった。 20年9月には出版物の累計発行部数は2000万を超え、2010年代にスタートしたウェブ小説ライトノベルの中でもっとも商業的に成功した作品のひとつとなった。 ラノベ業界の地殻変動の象徴 伏瀬は「なろう」に投稿する以前は、電撃小説大賞に送ろうと思っていたという。 電撃小説大賞は上遠野浩平『ブギーポップは笑わない』などを輩出し(正確には上遠野は前身の電撃ゲーム小説大賞出身)、電撃文庫を文庫で刊行されるライトノベルレーベルの覇者に押し上げるこ

    意外と知らない…『転生したらスライムだった件』が常識を超えて「爆発的ヒット」したワケ(飯田 一史) @gendai_biz
  • 一つの「失言」で発言の場を奪われる…「キャンセルカルチャー」の危うい実態(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    ピンカーへの除名請求の背後にあるもの 今年7月、著名な言語学者であるスティーブン・ピンカーをめぐる「学会除名騒動」が起きた。ピンカーをアメリカ言語学会の 「アカデミック・フェロー」および「メディア・エキスパート」の立場から除名することを請願する公開書簡が発表されたのである。 公開書簡の内容は、ピンカーはこれまでに人種差別の問題を矮小化するような主張や差別に反対する人の声を抑圧するような主張を続けてきて、結果として人種差別の問題を継続させることに与している、と批判するものであった。 しかし、公開書簡で挙げられている過去のピンカーの主張(その多くはツイッターに投稿されたもの。数年前のツイートも含む)を見てみても、ピンカーが人種差別の問題を矮小化したり差別に反対する人の声を抑圧したりしていることを示す直接的な証拠だとはいえない。公開書簡は、「ピンカーは人種差別の問題の原因に関して、活動家たち(公

    一つの「失言」で発言の場を奪われる…「キャンセルカルチャー」の危うい実態(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
  • 自殺者が後を絶たない…リアリティーショーは「現代の剣闘士試合」か(斎藤 環) @gendai_biz

    女子プロレスラーの木村花さんが5月23日、急逝した。彼女は2019年5月からフジテレビ系列で放映中のリアリティーショー『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』に出演中だった。彼女の死には、放映中からSNS上で彼女に向けられた誹謗中傷が大きく影響したと報道されている。 木村さんの没後、ネット上ではSNSの誹謗中傷をめぐる論議が活発化した。フジテレビは「テラスハウス」の放送中止を発表し、遠藤龍之介社長は検証チームを立ち上げる意向を明らかにした。ネット上の批判の矛先は、いまや番組制作陣や他の出演者などにも向けられ、原稿執筆時点ではまだ「炎上」が続いている。 この事件を受け、高市早苗総務相は、インターネット上の誹謗中傷を巡る発信者の情報開示について制度改正も含めて対応する考えを明らかにしたが、この機に便乗して政府への批判を封じる意図があるのではと警戒する声が上がっている。 な

    自殺者が後を絶たない…リアリティーショーは「現代の剣闘士試合」か(斎藤 環) @gendai_biz
  • 実は法令違反だらけ…!飲食店「持ち帰り・デリバリー」のヤバい実態(永田 雅乙) @moneygendai

    生き残りをかけて コロナウィルスによる緊急事態宣言と自粛要請。外産業は「死刑宣告」「余命宣告」を受けたも同然という状況下、「休業要請と補償はセットだろ」「補償の額が足りない」「もう終わった……」色々な声が聞こえる中、必死に生き残るために動き出す人もいる。 街、メディア、ネットには「テイクアウト始めました!」「デリバリー対応します!」の文字が踊り、Uber Eats(ウーバーイーツ)や出前館などの配達代行事業者は新規アカウントが1ヵ月以上かかるほどの活況ぶりを見せている。 消費者も3月までは行きつけのお店に足繁く通い、「飲んで経済回して、お店を応援するよ!」なんて応援をしてくれたのも遠く昔のことのよう。4月に入ると特に都心部の店では売上昨年対比半分以下は当たり前に。緊急事態宣言による“stay home”は、まさに地獄への扉であった。 その後は嘆き諦めムードの人と、必死に生き残り策を実行に

    実は法令違反だらけ…!飲食店「持ち帰り・デリバリー」のヤバい実態(永田 雅乙) @moneygendai
  • 現役のラノベ作家が、現在の「なろう系ブーム」を考えてみた(高木 敦史) @gendai_biz

    就活で完敗し、漫然と日々を暮らすなか2度の転機によって作家をめざし、晴れてラノベ作家としてデビューした高木敦史さん。デビュー作の『“菜々子さん”の戯曲』は「売れていない方の中では売れている方」という極めて曖昧な評価で、シリーズ二作目で早くも打ち切りに。 担当編集者に「高木さんはラノベを分かっていない」と言われ、担当編集者に言われた「ある方法」に従って週に10~30のプロットを出し続ける日々を1年続けます。 ようやく編集者からのOKをもらい、満を持して書いたその作品はしかし、全く売れず失敗に終わりました。が、その迷走と経験は高木さんを作家として逞しくさせるものでもありました。大好評「高木敦史の迷走物語」第3回目です。(第2回はこちら) 「見て書く」以外のやり方はないのか? 高木です。これまで2回にわたり、デビューまでの迷走、新人の頃の迷走について書いてきました。 自分は物語を書くとき、基

    現役のラノベ作家が、現在の「なろう系ブーム」を考えてみた(高木 敦史) @gendai_biz
    irinoia
    irinoia 2019/10/13
    自叙伝
  • 「異世界モノ」ライトノベルが、現代の「時代劇」と言えるワケ(大橋 崇行) @gendai_biz

    なろう系」と「異世界モノ」 近年、いわゆる「異世界モノ」のライトノベルが流行していると言われる。長月達平『Re:ゼロから始める異世界生活』、白米良『ありふれた職業で世界最強』、アネコユサギ『盾の勇者の成り上がり』などをはじめ、アニメ化された作品も少なくない。 ここで挙げた作品はすべて、小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿された作品が商業ベースで書籍化され、メディアミックス展開されたものだ。 「小説家になろう」は、当時大学生だった梅崎祐輔氏が2004年に個人サイトとして立ち上げたものであり、2010年以降は法人化して、梅崎氏を代表取締役とする株式会社ヒナプロジェクトによって運営されている。小説投稿サイトは、「エブリスタ」やKADOKAWAが運営する「カクヨム」などをはじめ現在では乱立状態になっているが、その中で「小説家になろう」は2019年9月現在、登録者数はおよそ160万人、67万点以

    「異世界モノ」ライトノベルが、現代の「時代劇」と言えるワケ(大橋 崇行) @gendai_biz
  • 『ブラタモリ』を学者たちが「奇跡の番組」と絶賛する理由(尾方 隆幸) @gendai_biz

    千葉県・幕張メッセで毎年開催される「日地球惑星科学連合大会」は、国内外の地球科学者が勢揃いする一大イベントである。2019年5月26〜30日に行われた今年の大会は、参加者数8390名に及んだ。その大会で、私はコンビーナ(会議を企画・運営する人)としてパブリックセッション「ブラタモリの探究」(記事ではブラタモリセッションと呼ぶ)を開催した。 研究者たちにもファンが多い 私たちが『ブラタモリ』(NHK)を取り上げた理由はいくつかある。まず、地球科学の裾野を広げたいという使命感だ。大会の初日はパブリックデーとされ、学会の非会員も参加可能なパブリックセッションを開催できる。地球科学に関心を持っていただく人たちを増やすには絶好の機会なのだ。 あわせて、地球科学のすべての分野の研究者が集まる場で、私たちの専門知を一般の方々に解説する方法論を議論したいことも理由のひとつだった。『ブラタモリ』は、その

    『ブラタモリ』を学者たちが「奇跡の番組」と絶賛する理由(尾方 隆幸) @gendai_biz
  • 縮小する業界で生き残る「ネット小説家」の超合理的生存戦略(津田 彷徨) @gendai_biz

    近年、小説投稿サイト「小説家になろう」などの登場で存在感を増しつつあるネット小説家だが、その「生存率」は決して高いとは言えない。しかし中には、独自の生存戦略によって生き残っている人々がいる。自身もネットでデビューした作家で医師の津田彷徨氏が解説する。 ネット発の作家が生き残る方法 3年生存率は2人に1人の50% 5年生存率は2.5人に1人の41% 10年生存率は4人に1人の26% ……これは何の数字かお分かりでしょうか? これは1975年から2016年までにデビューしたライトノベル作家で、その後、継続してライトノベル作品を書き続けておられる方の数字です。 年間100〜200人がデビューするライトノベル業界。ライトノベルの作家は他ジャンルの作家よりも比較的生存率が高いと言われていますが、それでもデビュー後3年で2人に1人は新刊を書いていない状況になっているのが現状です。 もちろんペンネームを

    縮小する業界で生き残る「ネット小説家」の超合理的生存戦略(津田 彷徨) @gendai_biz
  • いま「くじ引き民主主義」がヨーロッパで流行中、その社会的背景(吉田 徹) @gendai_biz

    いまヨーロッパでは、抽選によって議員を選ぶ「くじ引き民主主義」が注目を集めている。すでに抽選による選出が行われている例もあるというが、なぜいま「くじ引き」なのか。そもそもくじ引きと民主主義は両立するのか。ヨーロッパ政治に詳しい北海道大学教授の吉田徹さんが解説します。 マクロンが提案した「抽選制」 昨年末から半年以上に亘ってフランス各地で続く黄色いベスト運動を受け、マクロン大統領は4月25日に2時間近くに及ぶ記者会見で、幾つかの改革案を提案した。内容は、選挙制度改革や議員定数の削減、地方分権推進など多岐に渡った。 その中に、少々意外な提案があったことをご存知だろうか。それは、環境問題を討議する新たな評議会の代表や、法案の諮問機関である「経済社会環境評議会」の議員の一部を、市民からの「抽選制」によって選ぶというものである。 繰り返そう。議員を抽選制で選ぶのだ。 日人の目からすると意外な試みに

    いま「くじ引き民主主義」がヨーロッパで流行中、その社会的背景(吉田 徹) @gendai_biz
  • 10億円稼ぐ作家も!中国で「小説投稿サイト」ビジネスが爆成長中(津田 彷徨) @gendai_biz

    では「小説投稿サイト」が群雄割拠の様相を呈している。なぜ各社はこぞってこのビジネスに投資し始めたのか。ヒントになるのは中国の現状だ。中国では、投稿サイトでデビューして10億円以上を稼ぐ作家が現れるほどネット小説市場が活況を呈しているという。投稿サイト「小説家になろう」でデビューし、KADOKAWAの「カクヨム」やLINEの「LINEノベル」の立ち上げに参加した、作家で医師の津田彷徨氏による最前線レポート。 「LINEノベル」が始まった意味 「LINEスタンプ」「LINEマンガ」「LINE MUSIC」に続く、新たなコンテンツ事業として、LINE株式会社が4月16日に「LINEノベル」の運営開始を発表しました。 同社はこれまでも小説事業へ取り組んできましたが、この度『ソードアート・オンライン』『とある魔術の禁書目録』などのヒット作を手がけてきた三木一馬氏が率いる株式会社ストレートエッジと

    10億円稼ぐ作家も!中国で「小説投稿サイト」ビジネスが爆成長中(津田 彷徨) @gendai_biz
  • なぜ「異世界転生」は若者にウケ続けるのか?(津田 彷徨) @gendai_biz

    一般のユーザーが自作の小説を投稿できるサイト「小説家になろう」。同サイトからデビューした作家の津田彷徨氏は、数字を武器にこのサイトの特徴を徹底的に分析してきた。津田氏によれば、このサイトから登場した「なろう系」と呼ばれる作品は、「読者に徹底的にストレスをかけない」という傾向を持つという。なぜそうした物語が出てくるのだろうか。 “小説家になろう”をご存知ですか? 「小説家になろう」は国内最大手のネット小説投稿サイト。ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、読売、朝日、毎日、産経の四新聞社の合計アクセス数を遥かに超える月間16億PVを誇るサイトと言えば、その規模が理解頂けるかもしれません。 『Re:ゼロから始める異世界生活』、『この素晴らしい世界に祝福を!』、『魔法科高校の劣等生』など、近年では映画やTVアニメにおいてこの小説投稿サイト発の作品群が無数に放映されており、出版業界において20

    なぜ「異世界転生」は若者にウケ続けるのか?(津田 彷徨) @gendai_biz
    irinoia
    irinoia 2019/04/19
    なぜ「例外」が多数生まれるのか知りたい
  • 『転生したらスライムだった件』が企業とのコラボを続々展開するワケ(現代ビジネス編集部) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

    1000万部突破の人気作 日最大級の投稿型小説サイト「小説家になろう」をご存じだろうか。無料で小説を投稿したり、掲載された小説を読んだりすることができるこのサイト。人気となった作品は、書籍化やアニメ化されることも珍しくない。 現在、同サイトの登録者数は140万人超。61万以上の作品掲載数を誇り、ファンタジー、純文学、ホラー、コメディなどジャンルも多岐にわたる。 その中で、ひときわ人気を集めるのが、“異世界”を舞台とする作品群だ。 主人公が異世界に転生や転移をすることで物語が進む「異世界モノ」は、古くはルイス・キャロル作『不思議の国のアリス』、国内では手塚治虫作『火の鳥未来編』などの名作があるように、古今東西問わず親しみを持って読まれているジャンルのひとつだが、近年では「中世ファンタジーの世界に飛び込んでしまう転生モノ」が人気となっている。 そんな異世界モノで、昨今、絶大な支持を集めている

    『転生したらスライムだった件』が企業とのコラボを続々展開するワケ(現代ビジネス編集部) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
    irinoia
    irinoia 2019/03/04
    …?
  • ネット世論操作で敵国を攻撃…フェイクニュースは「兵器」になった(一田 和樹) | 現代新書 | 講談社(1/3)

    選挙に際して政権が対立候補者の悪評を流す、政府が野党の党首に関するデマを流して投獄する…世界各地でフェイクニュースを用いた「ネット世論操作」が日々行われていることをご存知だろうか。いまやフェイクニュースは新たな「兵器」と呼べる次元に達している。今月『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器』(角川新書)を上梓する一田和樹氏が、ネット世論操作の現状を報告する。 世界48カ国に広がるネット世論操作 2018年9月30日、沖縄知事選の投票が行われ、玉城デニー氏が当選した。この選挙は基地問題の今後にとって大きな意味を持つと同時に、日の選挙が世界の他の国と同様にフェイクニュースの戦場になったことが明らかにした。 複数の新聞で選挙期間中のフェイクニュースについての記事が掲載された。 中でも『選挙戦、ネットのデマ警戒』(朝日新聞、2018年9月16日)は選挙においてネットに流れるデマや誤情報が問題になっ

    ネット世論操作で敵国を攻撃…フェイクニュースは「兵器」になった(一田 和樹) | 現代新書 | 講談社(1/3)
  • 女性の性の悩みを救う「iroha」が百貨店でバカ売れした深いワケ(マネー現代編集部) | マネー現代 | 講談社(1/3)

    ごくたまに、だが過去数回、飲み会でお酒が深くなると、女性の私に男性は次のようなことを聞いてくることがあった。 「女性もオナニーするんでしょう?」 女性だけの集まりで自分の性について口を軽く開いても、マスターベーションには触れてはいけない、マナーとして避けられる。そんなタブーともいえる話題に昼間から公然とふれ、女性の心地よい性へアプローチする試みが今年の8月大阪で催された。 世界中の人々の性生活を豊かにし、人を幸せにするというミッションを掲げる株式会社TENGA。 同社が立ち上げた、女性視点による女性のためのプレジャーアイテムブランド「iroha」の期間限定店が、8月22日から9月4日までの2週間、大丸梅田店の5階婦人服フロアでオープンした。「iroha」の商品は普段、女性が買いづらい場所でしか実店舗では展開できていなかった。その商品を、老舗百貨店で展開するのは前例のない挑戦といえる。 「シ

    女性の性の悩みを救う「iroha」が百貨店でバカ売れした深いワケ(マネー現代編集部) | マネー現代 | 講談社(1/3)
  • 『池の水ぜんぶ抜く』人気の理由 。なぜこんなに心地よいのか(堀井 憲一郎) @gendai_biz

    春から毎月レギュラー化 「池の掻い掘り」の番組が人気である。 テレビ東京の『池の水ぜんぶ抜く』だ。 最初、何も知らずにタイトルだけを聞いたときは、大掛かりな悪戯の番組なのかとおもっしまった。池の水を抜いて、池の底を見て、ほほーと驚いて、それで終わり。田舎の少年だとそういうことをやりかねない。 違った。 さすがにテレビ東京でもそういうことはやらない。 水を抜いて、沈んでいたゴミを捨てて、中にいる生物の仕分けをしている。 これが人気番組になっている。この春から毎月放送のレギュラー番組になった。 日各地のいろんな水を抜いてまわっている。なかなか大変だ。かなり手間ひまをかけた番組である。 しかし手間をかけたから人気番組にはなったわけではない。そんなことでテレビ人気は取れない。 なぜ『池の水ぜんぶ抜く』は人気の番組となったのだろうか。 「外来生物排除」がくすぐるもの テレビというのは欲望のメディア

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  • 「底辺校」出身の田舎者が、東大に入って絶望した理由(阿部 幸大) @gendai_biz

    名門校出身者たちを目の当たりにして 教育と格差の問題といえば、しばしば話題にのぼるのが東大生の親の年収である。2014年の調査によれば、東大生の育った家庭の半数強が、年収950万円以上の比較的裕福な家庭だという。 ここで問題視されているのは、階級の固定化である。つまり、裕福な家庭は多額の教育費を支払うことができるので、子供は高学歴化する傾向にある。学歴と収入は比例することが多い。結果的に、金持ちの家系はいつまでも金持ちだし、逆に貧乏人はいつまでも貧乏から抜け出せない――という問題だ。 だが、こうした問題提起に出くわすたび、いつも「ある視点」が欠けていると私は感じる。それは都市と地方の格差、地域格差である。 田舎者は、田舎に住んでいるというだけで、想像以上のハンディを背負わされている。 あらかじめ、どんな地域で育ったどんな人物がこの記事を書いているのか、簡単に紹介しておこう。 私は高校時代ま

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  • 「デジタル・レーニン主義」で中国経済が世界最先端におどり出た(津上 俊哉) @gendai_biz

    2017年は日中国経済に対する見方が好転し、ある意味で「潮目が変わった」と感じさせる年になった。そのため「中国崩壊論の崩壊」といった揶揄も現れた。 2つの要因が変化に寄与したように思う。1つは、足元の中国景気が良いことだ。投資・負債頼み、公共投資牽引型の「質に難あり」の好景気だが、日の多くの業界がその恩恵にあずかっている。 もう1つの理由は、「インターネットやAI、EVといった分野では、中国の進化が目覚ましく、日よりずっと進んでいるらしい」と、日人が気付き始めたことだ。 アリババやテンセントなどが運営する電子決済サービスが、新たな事業プラットフォームを中国の零細事業者に提供し、それが新ビジネスの創造を爆発的に促していることが、その先進性の表れと見られている。 しかし、それは皮相な見方に過ぎない。単なるフィンテックの応用ならば理屈の上では、誰にだってマネできる。中国の成功の質は、

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  • 日馬富士と貴乃花と相撲の世界について、経済学者が率直に思うこと(髙橋 洋一) @gendai_biz

    ネットで公表されないなんて… 連日、テレビのワイドショーは、日馬富士暴行問題ばかりを取り上げている。報道によれば、相撲協会の危機管理委員会は、今回の問題についての中間報告を出したという。この種のものは、インターネットで公表されるのが普通であるが、協会のサイトでは見当たらない。 そもそも事件の発端は、日馬富士が貴ノ岩を暴行したことにある。貴ノ岩の親方である貴乃花が被害届を警察に届けたが、相撲協会には連絡してないとか、相撲協会の事情聴取に協力的でないといったことも、テレビのワイドショー話題になっている。 結局、11月29日、日馬富士が責任をとって引退した。筆者はいち相撲ファンに過ぎないが、何かスッキリしないまま、時間が過ぎ去っていく。 筆者の知り合いのテレビのコメンテーターに、どうしてこうスッキリしないのか聞いてみたが、「(この問題に関して)はっきり(モノを)いえないんだよね……」と口を濁す。

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  • 日本の学校から「いじめ」が絶対なくならないシンプルな理由(内藤 朝雄) @gendai_biz

    最近、また「いじめ」が大きなニュースとなっている。なぜいまだに根的な解決にいたっていないのだろうか。 いじめは80年代なかば以降、人びとの関心をひく社会問題になったが、いじめ対策は効果をあげていない。 それは、学校に関する異常な「あたりまえ」の感覚が一般大衆に根強く浸透してしまっているからである。マス・メディアや政府、地方公共団体、学校関係者、教委、教育学者や評論家や芸能人たちがでたらめな現状認識と対策をまき散らし、一般大衆がそれを信じ込んでしまうためでもある。 私たちが学校に関して「あたりまえ」と思っていることが、市民社会のあたりまえの良識を破壊してしまう。この学校の「あたりまえ」が、いじめを蔓延させ、エスカレートさせる環境要因となっているのだ。 きわめてシンプルな「いじめ対策」 いじめを蔓延させる要因は、きわめて単純で簡単だ。 一言でいえば、①市民社会のまっとうな秩序から遮断した閉鎖

    日本の学校から「いじめ」が絶対なくならないシンプルな理由(内藤 朝雄) @gendai_biz