万学の祖がとことん考えたらこうなった 「人は誰でも生まれつき知ることを求める」。 これが『形而上学』第一巻の冒頭です。 人間の知的好奇心は、それが役に立たないとわかっていても「知りたいから知る」「思わず考えてしまう」ということです。 これが哲学なのです。 アリストテレスの形而上学では、あらゆる学問に共通する「存在」について説明されます。 アリストテレスは「存在」の最も一般的な形式を10個に分類しました(カテゴリア)。 たとえば、これは猫だ(実体)、うさぎは白い(性質)、重さが200グラムだ(分量)、私の父母(関係)、棚に並んでいる(場所)、昨日見た(時間)、立っている(様態)、本を持っている(所有)、走っている(能動)、壊されている(受動)となります。 そのなかで「何であるか」という問いに対して、「人である」「馬である」などの「馬」や「人」が個物であり「実体」です。 「この馬は速い」「この