鳩山由紀夫首相が6月2日、退陣を表明した。突然だった。しかも小沢一郎民主党幹事長を道連れに。いったい、いつ決断したのだろうか。 鳩山は退陣表明した両院議員総会で、「訪問していた韓国のホテル滞在中に自宅で飼っているのと同じヒヨドリを見て、『もう自宅に戻ってこい』と呼びかけているように思えた」と心境を語っている。いかにもロマンチックな鳩山らしい。こんなエピソードにまず嘘はない。ということは、5月末から退陣の腹を固めつつあったとみていい。 そうだとすると、前夜まで流れていた「続投に意欲満々」という多くのメディアの見立ては、まったく違っていたことになる。 鳩山は表向きの言葉とは裏腹に自らの退陣を前提にして、その後の政局をにらんでいた。最後にして最初の大仕事に挑んだ格好である。 思えば、1日夕方に小沢との会談を終えた後、親指を立て笑顔でグッドサインをした鳩山と、苦虫をつぶしたような小沢の渋い表情が事
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