世は人工知能ブームである。テレビや一般紙にも「人工知能」という言葉が躍る。期待感を抱かせるキーワードであると言いたいところだが、欧米企業が人工知能関連で大きな投資をしているニュースに触れるたび、日本企業の存在感の薄さを感じる。 筆者はこれまで人工知能関連の書籍や高額レポートに携わってきた。それらを通して痛切に感じるのは「日本企業の動きのにぶさ」である。このコラムは経営者向けではないので、「企業としてどうすべきか」を論じるつもりはない。本記事では、ITエンジニアに向けたメッセージを考えてみたい。 ITエンジニアならピンとくる 筆者からのメッセージは「もっと空想してほしい」だ。人工知能の応用を考えるのに日本のITエンジニアはふさわしいポジションにおり、ITエンジニアの“空想”が次々と新ビジネスを生み出す可能性があると考えるからだ。 正確な定義を無視して話を進めるが、筆者による人工知能のざっくり