量的緩和で円安、税収回復 外国為替相場というものは、株式相場よりもはるかに先を読むのが難しい、といわれる。何しろ世界の外為関連取引は1日当たり400兆円前後に上り、このうち日本円は130兆円程度もある。早い話、日本政府が10兆円規模の資金で外為市場に円売り介入しても効果は一瞬で、円高を止められない。愚直一筋、外為介入して米国債を買い上げてきた日本政府は2月末で一般会計消費税収の3・9年分以上に相当する約40兆円の為替評価損を被った。ファンドは通貨投機 対照的に、海外の投資ファンドは通貨投機で稼ぎまくる。代表例がヘッジファンドの雄、ジョージ・ソロス氏で、「ソロス・チャート」と呼ばれる為替相場分析手法を開発し、広めた。 このチャートは実は小学生でもつくれる。円の対ドル相場の場合、日銀と米連邦準備制度理事会(FRB)がそれぞれ発行する資金の残高(「マネタリーベース」)の割り算をする。円資金額をド