◇「ゆったり水槽」魅力 瀬戸内海の生物をありのまま見せる。今年8月にリニューアルオープンを予定している宮島水族館(廿日市市宮島町、08年11月から休館中)のテーマだ。「みやじマリン」の愛称と共に生まれ変わる水族館は、生き物をより間近に見ることができる工夫を凝らし、何度でも楽しめる場所になりそうだ。 「生き物にとっては家が変わるわけだから、うまく慣らしてあげたい」。学芸員の赤木太さん(41)が言うように、飼育設備はがらりと様相を変える。館内最大となる「ゆったり水槽」(水量350トン)は、1階から2階までの吹き抜け。頭を水中に突っ込めるヘルメット型窓を備えた洞窟型の通路を設け、見上げるように魚を観察することもできる。 水中でカキが育つ姿を見ることができる「カキいかだ水槽」は、箱眼鏡で水中をのぞけるようにし、広島特産品の成長の仕組みを学べる。全国でも珍しいタチウオの水槽も。岡村博美・主任学芸員(