政府の経済財政諮問会議の下に設けられた「選択する未来」委員会（会長・三村明夫日本商工会議所会頭）は１３日午前、急激な人口減少に対応するため、「５０年後（２０６０年代）に人口１億人程度を維持する」との政府目標を盛り込んだ中間報告をまとめた。今後、集中的に対策を講じ、１人の女性が一生に産む子ども数に相当する合計特殊出生率（１２年＝１．４１）を２．０７程度に引き上げる。政府が人口維持に向け、具体的な目標値を提示するのは初めて。 近く諮問会議に報告し、政府が６月に策定する経済財政運営の基本方針「骨太の方針」に盛り込む。会合後、記者会見した三村氏は「１億人（維持の）達成は非常に困難であるが不可能ではない。目標化には一部異論もあったが、国の目標として定めることがみんなを動かす時に必要だ」と強調した。 日本の総人口（１３年）は１億２７３０万人。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、４８年には１

震災で地元の商店を失った集落の買い物を支援しようと、釜石市唐丹町花露辺の災害公営住宅に、プリペイドカードを使う日用品販売コーナーが登場した。店員なしで、商品とカードのバーコードを読み取るだけで買い物できる仕組みだ。車を持たない高齢被災者らの利用を見込んでおり、好評なら今後、周辺地区への設置も検討するという。　県立大（滝沢市）のソフトウエア情報学部が研究中の販売システム。同大学と地区の復興を支援する「釜援隊」、町内会が協力して設置した。このシステムは昨秋から宮古市内の仮設住宅でも運用されており、今回で２カ所目となった。　花露辺の災害公営住宅集会室に置かれた陳列棚には、トイレットペーパーやカップめん、調味料、菓子など日持ちする商品が並ぶ。住民の要望を聞きながらスーパーなどでそろえている。いずれも購入した値段の１円単位を繰り上げた価格設定だ。脇の長机には、代金支払いに使う専用の装置が置かれている