来年一月に放送が始まるNHK大河ドラマ「どうする家康」に合わせ、東海地方のゆかりの自治体が誘客に力を入れている。愛知県岡崎市が「生誕の地」として徳川家康のルーツを前面に打ち出せば、浜松市は天下取りの一歩となった「出世の街」を掲げて戦略を練っている。 (杉山果奈美、木造康博、竹内なぎ) 一五四三年に家康が生まれた岡崎城がある岡崎市。昨年度に「どうする家康」活用推進室を設置し、本年度に課に格上げした。岡崎城の改修を進めるとともに、城の近くに来年一月二十一日、関連資料を展示する「大河ドラマ館」を開館させる。各地のドラマ館で歴代三番目の多さとなる年間七十万人の来館を見込む。 家康は幼少期に今川家の人質に取られて故郷を離れたが、十九歳で岡崎城に戻り、三河国を統一して頭角を現した。ポスターやのぼりには、騎馬像などを多用して若武者姿を打ち出す。市の担当者は「若き家康公が活躍し、ドラマのテーマ『悩みながら