【今月の1冊】マンガから始まる感性のレッスン『マンガ視覚文化論 見る、聞く、語る』『美術手帖』の「BOOK」コーナーでは、新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を紹介。2017年6月号では、鈴木雅雄と中田健太郎による、マンガをテーマとした『マンガ視覚文化論 見る、聞く、語る』を取り上げた。 文=塚田優 鈴木雅雄、中田健太郎 編・著『マンガ視覚文化論 見る、聞く、語る』の表紙 本書は、マンガという文学とも美術とも似て非なるその表現について、研究、批評分野を牽引する12人の執筆者が寄稿した論文集だ。マンガとモダニズム以降の美学について検討した実質的な前著『マンガを「見る」という体験ーフレーム、キャラクター、モダン・アート』(2014、水声社)での美術研究者たちの議論を引き継ぎながら、専門家による刺激的なレスポンスが収録されている。 1章の冒頭には夏
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