楽しいはずの、素敵なはずの、甘ったるいはずの、優しいはずの、陽気なはずの夜を選ばずに、悲しくて、寂しくて、想像を絶するくらいに痛々しい夜を選ぶ。 そんな事がある。 夜を上手に超えられない事がある。 1人で飛ぶには辛い夜がある。 あんたが女と夜を飛ぶからわたしは何にもなれない。 本気でそう思った事があります。 適当なふりして奇跡を丁寧に待ち望む自分が滑稽で仕方ない。とも思った。 女が洗ったシャツで抱きしめられるなんて、抱きしめるだなんてふざけてるのに、幸せなんて狂ってる。 理性だけじゃ済ましてくれない夜もあるんだ。 いけない事を正当化するつもりも特別だなんて、運命だなんて陳腐なものに担ぎ上げるつもりもなくてただ愛おしく思った人がもう抱えきれないほど知らない女に愛されていただけの話。 夜を超える事がこんなにも大変で、物騒だなんて思いもしなかったから、わたしの思いの対価はこの歌なんだろう。 すぎ