人の本音ってやつは、たいてい、身も蓋もないものである。女の子だって、わりと心にもないことをすらすらいうもので、なかなか本音の部分が出てこないが、それは女性たちが、わたしの本音は身も蓋もないものである、という事実を認識しているからだともいえる。やはり、「ねえ、貯金いくらあるの?」などと、ものすごい直球を投げてくる女の子はそういない。わたしだって、「きみ、何カップ?」だの、「俺の下半身でいちばんどこがすき?」だのといった質問は控えている。やはり、身も蓋もないからだ。 しかし、それにしても、三砂ちづる女史である。彼女の著書「オニババ化する女たち」(光文社新書)の、身も蓋もないことといったら、読んでいるこっちが心配になってしまうほどで、男性であるわたしは、べつにいいんだけど、女性にとっては、この本はどういう受け入れられ方をするのだろうか、などと、いろいろ考えてしまった。この本の主旨を要約すると、「