進捗状況や問題の発生といった情報の収集はプロジェクトを推進する上で欠かせないが,精度の低さに悩まされる場合がある。例えば,「プログラマに単体テストを含むコーディング作業の進み具合を進捗率で自己申告してもらっていたところ,結合テストの間際になって,実はほとんど作業が進んでいないことが判明した」などのトラブルとなって現れる。 2~3日で終わるタスクに細分化する 進捗把握がうまくできない場面の多くは,進捗管理の対象となるタスクの粒度が粗すぎることに原因がある。タスクの粒度が粗いと途中経過を進捗率で評価することになるが,そうするとメンバーは作業が進んでいることを示したい誘惑に駆られ,予定納期までの日数から逆算するとか,前回の進捗率に適当な数字を上積みするなど,実態と異なる進捗率を報告しがちになる。結果,「自己申告される“進捗率”はほとんど信用できない」(NECシステムテクノロジー 第一産業システム