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ブックマーク / yskszk.hatenadiary.org (4)

  • 2007-01-23

    パソコンといえばNECの98シリーズかMacintoshしか選択肢のなかった1990年代初頭、外国文学研究者のあいだではMacのほうが人気があった。GUIによる感覚的な操作が文系の人間にとっては親しみやすかった、だけが理由ではない。フランス語のアクサン記号やドイツ語のウムラウトが簡単に入力できた点が大きい。MS-DOSでアクサン記号やウムラウトが入力できたかどうかはオレは知らない。ただし入力できたとしても、かなりの手間がかかったであろうことは何となく想像できる。『マッキントッシュによる人文系論文作法』(ISBN:4795257752)というが出版された事実だけでも、当時のMac人気がうかがえるだろう。 インターネットが普及し、Windows95が登場した1990年代後半になっても、フランス文学を学ぶ教員や大学院生のあいだでは「パソコンを買うならMac」という声が強かった(少なくともオレが

    2007-01-23
  • 2006-08-19

    さっきまで友人とメッセンジャーで議論していて、まとまったことを書く。川原泉の人間観・恋愛観は基的には保守的である。いまどき「主人公が片親」という設定に頼らなければ物語を駆動できないのがその典型。また釣り、自衛隊、ゲートボールといった少女漫画らしくないテーマを好んで描くのは、「普通の」舞台ではストレートな恋愛ものを描きにくくなってしまった1980年代以降のトレンドに取り残されてしまったからだろう。その一方で彼女は「政治的な正しさ」の重要さも理解している。Yahoo!ブックスのインタビューで 「そうそう。あんまり偏見を持たない人を描きたいので。日常生活でも、偏見を持つと損することがあるじゃないですか。たとえばあんずが嫌いだという人がいたとして、たまたま昔べたあんずがまずかっただけかもしれない。おいしいあんずをべたら好きなのにということもあると思うんです。だから私も偏見をなるべく少なくした

    2006-08-19
    j708
    j708 2006/08/19
  • pêle-mêle - 川原泉と同性愛

    「真面目な人には裏がある」が単行になったのがきっかけで、川原泉作品の同性愛描写がまたもや問題になっているようだが、これは問題にするほうがおかしいのではないか。ふだんはあまり漫画を読まないひとが、川原泉というスキの多い作家をたまたま見つけて血祭りに上げている、といった感さえある。 そう、たしかに彼女の作品は「スキが多い」。しかし「スキ」が目立つのは、それなりにきちんとした物語が描けるからであって、同性愛者への偏見にまみれた「お話にならない」作品しか描けないのであれば、もとより誰も問題にはするまい。反動的な言動で知られている人物が中国韓国にどれだけひどい悪口雑言を浴びせても、優雅に無視するのが作法となっているのと同じように。ギュンター・グラスがSSに所属していたのがスキャンダルになったのは、グラスがまさかそんな人物だとは思えなかったからで、川原泉にも同じ構造が当てはまるのではないか。期待値

    pêle-mêle - 川原泉と同性愛
  • 2006-06-09

    青空文庫の坂口安吾が充実してきたので、「これだけは読んでおけ」というものをリストアップしておく。 「教祖の文学」 http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42864_22350.html 「日文化私観」 http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42625_21289.html 「フロオベエル雑感」 http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42989_21276.html 「新潟の酒」 http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42992_21280.html 「堕落論」はさほど優れたエセーだとは思わないので、ここではリンクしない。 危機の宰相 作者: 沢木耕太郎出版社/メーカー: 魁星出版発売日: 2006/

    2006-06-09
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