ちょっとまえに、日本の農水省が和食レストラン認証制度を導入し、世界各国の和食屋を覆面テストするというような記事についてコメントした(id:kmiura:20061102#p2)。和食とは思えない料理が世界に跋扈しているので(うちの近所半径1キロ内に寿司屋が三軒あるが、いずれも無残である)、まあ、「我こそが和食」と思っている日本人経営の和食屋には実にあるがたい話である一方、食という文化の流動性と発展性を阻害することにはなりやしないか、というようなことで、少々批判もした。同時に、ホンモノの和食の職人であれば、そのような国主導の認可をものともしないはずである。なにしろテクが素人とは段違いなのだから。問題は、海外に移住したけどほかにできることがなくて、というような和食の調理人だろう。日本であれば即つぶれるような店舗であっても、海外ならば日本人ということで場所さえ選べばあとは体力のみで営業は可能だ。