機械を見るのは楽しいけれども、平凡な人間である僕は、どうしても雑念が湧いてしまう。いわゆる「僕たちの生活は、こんな機械に支えられているんだね」という、社会見学的な感想でる。そんな深読みした見方をしないで、もっと料理を味わうように、絵を鑑賞するようにメカを味わえないだろうか。メカをメカとして、向き合いたいのだ。 そこで考えた。自分の生活に全然かすらない機械を見ればいいのだ。自分との接点を見いだせない機械を。そのチャンスをうかがっていたところ、工作機械の展示会というイベントを発見。これはわけがわからなさそうだ。そもそも工作機械って何なのかもよくわからない。メカを楽しむチャンスだ! (text by 石川 大樹) 工作機械の展示会 今回訪れたイベントは、工作機械の展示会「JIMTOF2000」だ。このイベント、とにかくでかい。会場のビッグサイトには10個のホールがあって、普通の展示会では1つか2