バレンツ海と北極海での係争海域の境界画定で合意し、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相(右)と握手するノルウェーのヨーナス・ガール・ストーレ外相。中央で見守っているのはロシアのドミトリー・メドベージェフ大統領。ノルウェー政府の気概には、大国も一目置いている=9月15日、ロシア・ムルマンスク(AP) 「中国人民解放軍が日本を侵略なさいました」 日本国民が絶対に使ってはならない「利敵表現」である。ところが、仙谷由人官房長官(64)は平然と、何ら抵抗感なく、ごく自然に、この種の表現を使いこなしている。沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、日本政府の予想に反して、中国側が強硬姿勢を強めてきたことに、あろうことかこう言い放った。9月29日の記者会見の席上であった。 「中国は司法権の独立、政治・行政と司法の関係が近代化され、随分変わってきていると認識していたが、あまりお変わりになっていなかった」 この発言