先日、地元山形県の米沢市でラーメンを食べた。今日は極私的エッセイ。 米沢市の「熊文」という有名ラーメン店である。昔ながらの鶏がらスープのあっさり系で、細いちぢれ麺。注文すると二分で出てくるという、まるで長州力のプロレスみたいにハイスピードな調理で知られている。午後二時の外した時間を狙ったにもかかわらず、店内は常にぎっしり。この田舎町でつねにそれだけ混雑するというのはすごいことなのだ。 しかし食べ終えてから、私はうーんと腕組みしてしまった。うまいんだけどあまりにあっさり。あまりに淡白。そのプレーンな味にだいぶ物足りなさを感じてしまった。大盛りで食べたにもかかわらず。「そんなに混雑するような味かなあ」とふとあたりを見渡すと、その客の顔ぶれの多くがおじいちゃんおばあちゃんであることに気づいた。なかには80歳ぐらいのおばあちゃんなどもいる。「あ、なるほど」と膝を打ってしまった。ここはまだ私が来るべ
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