富山県南砺市五箇山地区の世界遺産・相倉集落にある築約90年の合掌造りの民家が約3週間にわたって、インターネットのオークションで競売にかけられていたことが、わかった。 開始価格は1000万円だったが、買い手がつかず、競売を取り扱う業者は再出品する意向。文化財保護法では、建物の改築、解体などには規制がかかるが、売買は可能で、市は「文化財保護に理解のある人に買ってもらうよう見守るしかない」と気をもんでいる。 市文化課によると、競売にかけられたのは、世界遺産を構成する民家の一つで、1924年に建てられた。80年代に持ち主が引っ越してからは空き家になり、現在は県内の男性が所有。男性から委託を受けた兵庫県の不動産業者が先月17日から今月10日まで出品した。