北海道釧路市生活福祉事務所は12日、2007~11年にかけて生活保護費を受給していた延べ57人が覚醒剤取締法違反容疑で逮捕され、支給停止としていたことを明らかにした。 保護費の一部は覚醒剤購入に充てていたとみられる。 同市の11年度の生活保護受給者は約1万人で、人口1000人当たりの生活保護率は54・3人と、道内の市の中では一番多い。生活保護受給者の支給について、同市は逮捕で停止、起訴で廃止とする実施要領を定めているが、刑期を終えた受給者が再申請するケースも多いという。 生活保護法は「無差別平等」の原則から支給に前科前歴は問われないため、同事務所は「窓口で排除はできない。解決には薬物依存から抜け出す支援態勢が必要」と話している。